
10月中旬、陽も暮れた夕方6時、愛犬との散歩中にラッキーさんから電話がありました。
「空家で子犬が産まれてるみたいよ、保護しようよ」
一瞬、悩みました。20キロくらいありそうなお母さん犬の子犬です。少なくても5,6匹はいるでしょう。
うちには被災猫しまちゃんとその子どものエクレアちょこ太とトルテ、野良育ちの風ちゃん、捨て猫のラムちゃん、そして20キロもある福島被災犬のはちふくハッピーがいます。6匹の保護犬猫とうちの子3匹の計9匹を抱え、仕事もある日常に子犬の世話が加わったらどうなることだろう。。。「体壊すから少し制限しろ」と怒る夫の顔も浮かびます。
「うーん、、、ちょっと考えます」
と、あいまいな返事をして電話を切り、居合わせたワンコ仲間の友人たちに世間話程度の気持ちで相談しました。

「子犬5,6匹、空家で産まれてるらしいの。どうしようかなー、いま手一杯でしんどいのよね。。。でも県道に面していて跳ねられたらかわいそうだもんねぇ。せっかく産まれてきたのに痛い思いさせたくないけど。。。ハァ、どうしよう、見て見ぬふりするしかないことも時にはあるのよね、、、でもかわいそうだな、生きてほしいな・・・」
と、後半は独り言のようにぶつぶつ言っていると、
「いいよぉ、うちで面倒見ようか、来週は少し仕事休めるし」
「うちもいいよ、大丈夫だよ、助けてあげようよ」
と、ふたりの友人はなんのためらいもなく、笑顔で「うんうん」とうなずいてくれたのでした。
「6匹だとして2匹ずつ大丈夫かな?ワクチンのこと考えると短くても2週間はお願いすることになっちゃうけど。長くても1カ月くらいで決まるとは思うんだけど。。。」
「大丈夫!」と声を揃えて言ってくださいました。

CAPINには子犬を預かれる環境の会員がほとんどいません。お仕事をお持ちだったり病気の猫ちゃんを抱えていたり、啓発活動に力を入れていたり、それぞれが本当に忙しく生活しています。こんなイレギュラーな事態になったとき頼るのはとても申し訳ない状況なのです。「保護譲渡は助けたいと思った人の責任で行う」を肝に銘じて、私自身ががんばるしかない。
ですから会とは無関係のワンコ仲間のおふたりの気持ちは、それはもう嬉しいものでした。それぞれの愛犬たちもとっても優しくいい子たちなので、なんの心配もなくお願いすることができます。
よし!世話人は揃った!準備万端!

ラッキーさんと日時を合わせ、CAPIN会員さんたちにも呼びかけ、保護に乗り出しました。ラッキーさんの
「子犬を欲しい人が数人いるからがんばろう」
との言葉に、とにかく数週間がんばればなんとかなる!という思いで、現場に向かう日々が続きました。のんさん、パドドゥさん、カメコさんが捕獲を手伝ってくれました。
保護に乗り出してから最後の1匹が捕まるまで、丸2週間。
最初3匹、次に2匹、これで終わりかと思ったらその奥にササッと動く影。まだいる、まだいる、、、の繰り返しで、2匹、2匹、1匹と、結局10匹姉妹であることがわかりました。保護に懸命になりながらも、

で?この子たちの面倒は誰が見る?私しかいない?いないよねぇ。6匹見るのはかなりきついなー、頼れる会員さんは今はいないし。でも見捨てるわけにもいかないし。やるしかないよねぇ。
そんなことを考えながらの捕獲でした。
やっと10匹すべてを無事に保護できましたが、なんと9匹がメス。子犬をほしい人のうち3組がオス希望でした。
当てにしてた里親様が減り、頭数は倍になるなど、当初の予定が次々と崩れる中、翻弄するラッキーさんと私に、多くの友人が協力してくださいました。世話を引き受けてくださる方もひとり増え、4家庭となり、本当に頭の下がる思いでした。

捕獲に忙しい私の代わりに、捕まえた子犬を次々と世話してくれる友人、貰い手を一生懸命探しあちこちに声をかけてくださる先輩、大変でしょうと夕食を作って持ってきてくださる先輩、ペットシーツや子犬用フードを持ってきてくれる友人。。。獣医さんも同情してくださり「うちに置いてもいいですよ」と言ってくださいました。最後の最後どうにもならなくなったらお願いしますと、お気持ちだけいただきました。
こうして10匹の子犬たちにはたくさんの人の愛情がかけられ、どの子もみんな人懐こい子に育ちました。母犬と離され不安になった子犬は1,2時間おきに鳴くことがありますが、そのたびに抱っこしたり庭に出してトイレさせたり、、、目の下にクマを作る日々だったと思います。世話をしてくださった方々のとてつもない努力が実を結び、人懐こく愛らしい子犬たちは見に来る人をとりこにし、次々と幸せを掴むことができています。

世話担当の中でも大健闘しているのはうちのアクアです。軟便・血便・下痢、、、相当なストレスを抱えつつも、ケンカが始まると仲裁に入り、私がトイレシーツを片づけている間は遊び相手になり、先輩犬にはお腹を見せて降参するんだよ、ということも教えていました。親ばかですが、私と一心同体。本当によく頑張ってくれています。

一時は子犬8匹が集合し、1つ屋根の下に老若男女ならぬ、子犬・子猫・成犬・成猫が17匹もひしめき合い、私ですらめまい耳鳴りに襲われましたから、一日中家にいるアクアにとっては少々きつい状況であることは間違いありません。落ち着いたら大好きなドライブ&ドッグランに連れて行ってあげようと思っています。
今日時点で6匹の子犬に新しい家族が決まりました。後半に捕まえた怖がり屋さんの4匹にも徐々にお声がかかっています。これから順次ご家庭まで届けたり、もっともっと子犬の宣伝をしたりする作業がありますが、なせば成るでどうにかこうにか、ワクチン等の通院、お見合い、譲渡会、お届けといった世話以外の一連の作業もラッキーさんに手伝ってもらいながらこなせるようになってきました。分刻みのスケジュール。でも大丈夫、山は越えました。こうしてブログを書く時間も気力もできました。
ご心配とご協力をいただきました皆様には本当に本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
幸か不幸か、なんとかこなせることを学んでしまった私の脳裏には、あの場所の子犬たち、子猫たちが気になって仕方がありません。助けてあげたい犬猫がたくさんいます。本当にあちらにもこちらにもいるのです。なんとかできないかな・・・そればかり考えてしまいます。
いやいや、まずはいま目の前にいるこの子犬たちをきちんと幸せにしてからです。それでなきゃ、助ける意味がありませんから。
あと4匹、最高の家族にめぐる合えるよう、もうひと踏ん張り、集中してがんばっていきます。
どうか、ご協力をお願い致します。

続きを隠す<<